短文置き場

数百字くらいのSSを適当に投げるところです。腐向けも普通に出てくるのでご注意を。

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スロット結果SS

魔法使いと黒猫のウィズ 店シア

男性精霊闇鍋スロットの結果を元に書いたものです。

スロット結果
《店長(あだ名)が 恥ずかしそうに 押し倒される》

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 あの戦いから、どれくらい経ったのか。そんなことを考えながら、アレイシアが足を進める。一つの店の前で、彼女が立ち止まった。目の前の店、エリュシオンマートを見つめる。少し前までまいにち来ていたそこが、懐かしい場所のように思えた。
 エリュシオンマートでいつも顔を合わせていた、店長と呼ばれる青年。彼はヴィランの首魁プロメトリックであり、神の一人プロメテウスだった。先の戦いで彼を討ち取ってから、この店には来ていなかった。彼のいないここに足を踏み入れるのがつらかったのだ。だが、いつまでも現実から目を背けるわけにはいかない。
 深呼吸をして、歩き出す。中に入ると、男性が近づいてきた。
「いらっしゃいませー。エリュシオンマートにようこそ」
 声の主に、目を疑った。
「店、長?」
 彼が笑顔を見せる。
「今日もお疲れ様です、アレイシアさん。最近いらっしゃらなかったので、気になってました」
 アレイシアが目を見開いた。彼に飛びつくと、体勢を崩して倒れ込む。
「店長!」
 押し倒す格好で、アレイシアが彼を見る。その姿に、口元を緩めた。
「よかった。無事だったんだね。また会えて嬉しいぞ」
 店内の客が視線を向けてくる。それに気づいた彼が、恥ずかしげにはにかんだ。
「あ、アレイシアさん。店内なので、この体勢は」
「関係なか! ワシはいま猛烈に感激しとるんじゃ!」
 アレイシアが満面の笑みを浮かべる。
「おかえり、店長!」
 彼が照れくさそうに、彼女を見上げた。
「おかえりも何も、ずっとここにいたんですけどね」

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