短文置き場

数百字くらいのSSを適当に投げるところです。腐向けも普通に出てくるのでご注意を。

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スロット結果SS

魔法使いと黒猫のウィズ ギャスケネ

男性精霊闇鍋スロットの結果を元に書いたものです。

スロット結果
《ケネスが 欲望のままに 撫でられている》

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 ギャスパーの手が、ケネスの頭を撫でる。目を細める彼を、ケネスが見つめた。
「どうしたんだ、ギャス」
「どうもしない。ただ、こうしたいだけだ」
 彼の手が、ケネスの髪を撫でつける。何度かそれを繰り返して、手を下へ滑らせた。のど元を手の甲で撫ぜられる。
「俺は猫か」
 ギャスパーが微笑みを浮かべた。彼の手がまた頭に戻り、掻き抱くように撫でてくる。引き寄せられ、彼の腕に収まった。背中を撫でられて、肩をすくめる。何度も背中をなぞる手の心地よさに、身を委ねた。
 彼が小さく笑う。
「本当に猫みたいだな」
「やっぱり猫あつかいされてたのか」
 呆れたケネスの顔を、ギャスパーが覗き込んできた。
「猫に手を出す趣味はないがな」
 ケネスが視線を返す。
「ウィズをひざに載せてたのはなんなんだよ」
「あんなの、手を出したうちに入らないだろう。お前としていることと同じに見えたのか、あれが」
 ケネスの脳裏に、昨晩の光景がよみがえった。組み敷いてくる彼の、欲望にまみれた瞳。
「同じじゃねえけど」
 ギャスパーがまた笑う。
「何を思い出している?」
「別に」
 再び、彼の手が背中を撫でてきた。情欲を煽るものではなく、優しく愛でるような触れ方。むずがゆさを覚えながらも、ケネスはその手をただ受け入れていた。

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2020/6/7 ほんのり修正

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